子供たちに「好き嫌いはダメだよ!!」と自信をもって伝えられる科学的根拠

◇:「野菜食べたくない!!」と言っている園児に反論ができません

保育士:「ちゃんとお野菜も食べないとダメだよ。」
園児:「えー!!じゃあ先生は食べれないものはないの?」
保育士:「先生だって嫌いで食べれないものだってあるよ。」
園児:「じゃあ私もお野菜が嫌いだから食べない!!」

保育園で保育士が働いていれば、痛い所を突かれた日常的にある会話でしょう。もちろんアレルギーなどの問題もあるので、子供にとって有害になるものは食べるべきではありません。しかし子供たちにとって利点しかないにも関わらず、食べない事は子供たちの為にはならないのです。

でもこれって実は非常に根深い問題で(笑)というのも保育士の皆様は好き嫌いはありますか?お店に行くとついつい残してしまう食べ物はありませんか?大人は食べ残してもOKで、子供は食べ残してはダメ、という論理は通じず、子供たちもこの矛盾を感覚的にわかっている為に、先生に突っかかってくるのです(笑)

子供たちの論理的思考というか屁理屈って本当に凄いですよね(笑)子供ながらにビックリしてしまう事も沢山あります。では子供たちが「野菜を食べたくない!!」と言った場合、先生たちはどのように子供たちに伝えて嫌いな野菜を食べてもらいますか?

「好き嫌いはダメ!!」と伝えてみても「じゃあ先生は嫌いなものないのー?」と突っ込んできそうですし(笑)嫌いなものを食べてもらうための方法は様々、先生たちが工夫して伝えていると思いますが、本日は「食べ物の好き嫌いをしない方が良い科学的根拠」をお伝えしたいと思います!是非「好き嫌いが多い園児」がいたときの、いつもと異なる説得の新たなアプローチになれば!それでは講義のスタートです!!

◇:お昼の給食の好き嫌いを1週間続けるだけで脳の機能は低下します

なかなか衝撃的な内容のように感じますが、食事というのは非常に大切ですよね。特にこれからどんどん成長していく子供たちの体は、食事から作られています。実は1日3食で考えて、たかがお昼の給食の好き嫌いを1週間続けるだけでも脳機能が低下する、言い換えれば馬鹿になってしまうという研究結果が報告されているのです。

今回お伝えする研究はマッコーリ大学の研究になります。110名の男女を対象として、2つのグループを作りました。1つのグループは野菜がしっかり含まれたバランスの良い健康的な食事、もう一つのグループにはファーストフードのような糖質や資質が多いグループに分けました。

3食あるうちのお昼だけです。この生活を1週間続けてもらい参加者たちの脳の状態がどのように変わるのかを調べてみた研究になります。

◇:食べても食べてもお腹がすく肥満思考になってしまったグループがあります

1日3食あるうちのたった1食くらい、好き嫌いをしたっていいじゃないか!!と思いますよね。ただこれを1週間続けると、恐ろしい結果が出てしまったのです。つまり園児たちももしも好き嫌いを1週間したら同じ結果になる可能性が高いと言えます。

これは保育士の皆様であれば想像しやすいと思いますが、糖質や脂質をメインで食べていたグループは食欲をコントロールする能力が低下しました。つまり食べて食べても「なんだかお腹すいたな!」と感じてしまうのです。

お腹がすいたからまた糖質や脂質の多いご飯やお菓子を食べてしまう。そうすると、これらの食事は食欲をコントロールできなくするために、また少ししたらお腹がすいてしまう。結果的に太る(笑)というなんとも恐ろしい悪循環になってしまうのです。物理的にお腹がすいているというよりも、脳の機能として食欲がコントロールしにくい状態になってしまっている可能性があるという事ですよね。

もしも園児たちにぽっちゃり体系の子がいれば、運動不足もありますが、もしかして「食べ物の好き嫌い?」も疑ってみると良いかもしれません。好き嫌いが与える悪影響を保護者にも伝えれば、きっとご自宅でも改善してくれるでしょう!!なぜなら「食べ物の好き嫌い」はさらに怖い結果を引き起こしたのです。

◇:言語能力が低下…これってもしかしたらランチのせい?

年をとると言葉が上手く出てこないなんて人の話を聞く事もありますが、もしかしたらこれは日々のランチが原因かもしれません。出社してお昼休みに楽しみなランチ。でも時間がないから、コンビニやファーストフードで、毎日毎日、何十年も糖質や脂質の多い食べ物を食べた結果かもしれません。

この脂質や糖質の多い昼食を1週間続けたグループは、言語学習テストでの成績も悪くなってしまった事が確認されています。つまりこれから沢山の言葉を覚えて、学んでいく園児たちにとってみたら見逃すことが出来ない内容なのです。

たった1週間の昼食を変えただけでこれですから、慢性的に脂質や糖質が多くなれば言語能力に与える影響は大きくなると想定できますね。つまり子供たちも保育園で「野菜は食べたくない」と好き嫌いをしてしまっていれば、言語能力を伸ばすことが出来なくなる可能性があるのです。

たった1日の好き嫌いで言語能力が下がる事はありませんが、たった1週間の昼食だけで言語能力が下がってしまうと考えれば、日々子供たちも好き嫌いをしてしまえば、おバカちゃんになってしまう可能性が高いという事です。また大きくなった時に簡単な言葉しか喋れなくなってしまう可能性もあります。これは勉強をしている、していないの話だけではなく、もしかしたら食事が与える影響の可能性も見過ごせませんね。

◇:好き嫌いをなくして人生を変えよう!!

1日3食あるうちのたった1食を1週間続けただけで、食欲コントロールも出来なくなり、言語能力も下がる可能性があるという事は、お野菜を食べずに好き嫌いをしてしまう園児も、たった1週間で何かしらの被害が出ていると言えます。

特に食欲コントロールが低下しやすい人ほど、言語能力の学習テストの成績も低下していという事でした。脂質や糖質が多い食事、言い換えれば好き嫌いをすればするほどに、脳のダメージも比較的大きいと想定されます。

今回の結果では脂質や糖質が多い食事は、記憶をつかさどる”海馬”の機能を損なっているのではないか?と研究では指摘されているのです。その為に食欲のコントロールも出来なくなり、言葉を操る能力を引き出す海馬の能力が下がっているのではないかと言われています。

なんとも恐ろしい結果ですよね?つまり園児たちが「お野菜食べたくない!!」といったら、脳への影響が強いという事です。つまり野菜を食べない好き嫌いが、食欲のコントロールをしにくい状態にするために、「いつもお腹がすいた」という状態にしてしまい、結果的に肥満児になる可能性があるのです。肥満になってしまえば、健康的とは言えませんよね?

さらに言葉能力の低下により、読み聞かせをしていても覚えられない子供や、聞いたことを伝えられない子供になってしまう可能性だってあるのです。一言で言えばおバカちゃんになってしまうわけですが、自分が思った事を友達に伝える事も、先生に伝える事も食べ物の好き嫌いがない園児よりも劣ってしまう可能性が高いという事です。

例えば小学校のお受験を考えている保護者様もいるでしょう。受験のストレスがあるからせめて食事くらいは好きなものを食べてもらって、ストレスを感じないようにしてあげたい!!と好き嫌いを許容する保護者もいるかもしれません。

しかし食事の好き嫌いを許容する事は、実は脳機能にも影響を与え、記憶をつかさどる海馬にも影響を与える為に、結果的に食事の好き嫌いが原因でお受験に失敗して、子供も家族も大きなストレスを抱える可能性だってあるのです。

つまり食事というのはこれほどまでに大切なのです。たかが保育園の給食と思われるかもしれません。もしかしたら保護者も「なんで嫌いなものを食べさせるのですか?」と聞いてくる可能性もあるでしょう。

しかいバランスの良い食事というのは、子供の成長の為に、特に目には見えにくい脳の成長の為には必要不可欠なものと言えます。保育園で園児たちが「嫌いなものは食べたくない!!」と求職の時に言っていたら、「友達と上手におしゃべりできなくなっちゃうかもしれないよ!!」と、いつもと違ったアプローチで伝えてあげると、もしかしたら好き嫌いがなくなるかもしれませんね。是非実践してみてください。

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