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「失敗は成功のもと」は本当か?

「失敗は成功のもと」は本当か?
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◇:失敗から学べるのであれば、同じ失敗はしないはずなのに…

「あ…またやっちゃった…」同じ失敗をしても、どれだけ経験しても、何度も同じ失敗をしてしまう事はありませんか?保育園で働いていれば、子供たちだって同じ失敗を繰り返す様子を見たこともあるでしょう。保育士さんからしてみてら、子供たちはどうしてこんなに同じ事を言っても、同じ失敗が治らないんだろう?と思いませんか?

でも自分自身を振り返ってみると、実は自分自身も同じような失敗をいくつになっても、何度も繰り返してたりして(笑)そうなると1つ疑問が出てきませんか?保育士さんも保育園で「失敗は成功のもとって言うんだよ。」とか「失敗するから上手になるんだよ。」と子供たちに伝えたことはあると思います。

でも冷静に考えてちょっと待って…失敗して学ぶのであれば、私だって保育園で同じようなミスはしないはず…保育園にいる子供たちだって、失敗から学んでいれば同じ失敗はしないはずなのに?なぜなぜ??と感じませんか?

つまり「失敗は成功のもと」や「人は失敗から学ぶ」は、結論としては間違っていないのかもしれません。ここの結論に行きついた仮定を知らない為に間違った解釈をしている可能性もありますし、科学的に実証されたものであれば、言葉だけが独り歩きしている可能性もありますよね。

管理職である園長や主任であれば感じる時も多いと思いますが、部下に怒る事って意外と同じ事ばかりだと思いませんか?同じようなミスをするから怒る事が多くありませんか?つまりこれも悲しい事に失敗から学んでいないという事なのです…

年末が近くなり、一年の終わりを感じたときに、年初に立てた目標達成できなかったな…とすでにやる気がなくなったり(笑)でもよくよく思い返したら毎年同じように目標達成できなかったり(笑)これだって失敗から学んでいないって事ですよね。

人は失敗から学ぶのか?改めてこれが正しいのかを実験したのが、シカゴ大学ブーススクール・オブ・ビジネスの博士研究員、ローレン・エスクレイス=ウィンクラー博士になります。目的はいたってシンプルで「人間は本当に失敗から学ぶ事が出来るのか?」を実験/研究しました。

本日の講義はまさにココです!!「人は失敗から学ぶのか?」を正しく理解して、自分自身はもちろん、保育園での部下や、子供達の成長を促す正しい失敗の活用の仕方をお伝えしていきましょう!それでは講義のスタートです。

参考:The Exaggerated Benefits of Failure→原文のリンクはコチラ

◇:自分の失敗を考える人、自分の成功を考える人、どちらのパフォーマンスが高い?

シカゴ大学ブーススクール・オブ・ビジネスの博士研究員、ローレン・エスクレイス=ウィンクラー博士は「人は失敗から本当に学ぶ事が出来るのか?」を実験検証するために、参加者たちに対して非常に難しい問題を出しました。

この問題は本当に難しいようで、イライラしたり諦めたくなるようなレベルのテストだったそうですよ。そしてこの被験者の半数には「あなたはこのテストで〇〇の間違いをしていますが、〇〇はよくできていましたよ。」と失敗した中でも、出来ている事を見つけて成功のフィードバックしました。

もう半数のグループには「あなたはこのテストで〇〇の間違いをしていますが、ここがまちがっていますよ。」と失敗のフィードバックをしました。

保育園や幼稚園でも少し想像できませんか?例えば園児たちと時計を読む練習をしている時に、短針は「8」を指し、長針は「3」を指していた時、良くある間違いとしては「8時3分!!」と答えてしまうと思います。

保育士さんなら子供たちにどのように伝えますか?極端に言えば成功のフィードバックで言えば「8時3分は間違っているけど、8時はあっているよ。」と伝えるのか、それとも失敗のフィードバックとして「8時3分は間違っているよ。3分が間違っています。」と園児たちに失敗した部分や、間違っている部分だけを伝えるのかのようなイメージです。※あくまでイメージが付きやすいように極端な例にしているのは予めご了承ください。

言い換えれば成功から人は学ぶのか?それとも失敗から人は学ぶのかを実験しているのです。そしてフィードバックが終わったら、また再度同じ問題をしてもらいます。しかしここで勘のよい保育士さんなら違和感を感じませんか?「んん??同じ問題ですか?それなら正解した問題を正解するのは当たり前だし、間違った部分(失敗した部分)を教えてもらった被験者の方が当たり前に正解率が高くなりませんか?」と思いますよね?

これこそまさにこの実験の面白い所なのです。半分は想定通りで半分は想定外の結果が出たのです。想定通りの結果と言えば、正解した個所をフィードバックしたグループは、当たり前ですが正解した部分は再度正解する事が出来ました。

一方で間違った箇所(失敗した箇所)を聞いたグループは、普通に考えれば間違っている部分を教えてもらっているのだから、次は正解するはずなのですが、結果は失敗を活かすことはなく、間違えたままだったという非常に切ない結果になってしまったのです…

◇:自分の失敗はプライドがあるから学ぶ事が出来ない可能性が高いのです

保育士さんも意外な結論にビックリしたと同時に、確かに自分も同じ間違いやミスを繰り返してしまうしな…と感じませんか?子供たちも小さいながらにプライドがあり自分の失敗から学ぶ事が出来ない可能性が高いのです。そうなのです、つまり人は自分の失敗から学ぶ事ができないの可能性が高いのです。

この結果に対してシカゴ大学ブーススクール・オブ・ビジネスの博士研究員、ローレン博士はこのように述べています。「自分自身が失敗すると、自尊心であるプライドが邪魔をしてしまって学ぼうとしない。人は成功から学ぶ事の方が多い。」と伝えています。

例えば保育園の運営に関しても、沢山の失敗をしながらも成功する事も多いでしょう。この時に人は失敗から学んだのではなく、成功したことから学び次に活かすというのです。もちろん自分自身の失敗経験から成長がゼロだとは考えませんが、人間は自分自身の成功体験から学び、失敗した時は考えているようであって、実はあまり考えていないのではないか?と推論されているのです。

この結論で考えれば、失敗して歩みを止めるのではなく、とにかく成功するまでやってみるのが大切だという事がわかります。しかし本当に人は失敗から学ぶ事はないのでしょうか?ローレン博士は改めて「失敗から学ぶ事」を別の実験でしています。

そして「人は失敗からも学ぶ事が出来る。」という事が実験でわかりました。ここがまさに本日の講義のポイントでもあるのですが、さらに詳しく伝えるのであれば「人は自分の失敗からはプライドが邪魔をして学ぶ事はできないが、他人の失敗は客観的に失敗したポイントに注目することが出来て、失敗から学ぶことが出来る。」というのです。

これ滅茶苦茶面白くないですか(笑)つまり自分の失敗だと、運が悪かったとか、他の人が悪かったとか、言い訳をしてしまい失敗から目を背けてしまい、自分のせいではない!!と考えてしまう傾向があるのです。言い換えれば失敗から学ぶ事が出来ないという事です。

一方で他人の失敗であれば、冷静にその失敗を考えることが出来ます。そして基本的には人間というのは人には厳しいので、失敗した理由や粗探しをする事ができて、こんな失敗してしまうなら自分はこんな失敗しないように気を付けよう!!と考えるのです。

◇:他人や他園の失敗ノートが成長させてくれる!!

保育園で働いていれば自分の失敗はプライドもあるので、自分が失敗したと認められません。しかし他の保育士さんの失敗や、園児たちの失敗であれば、他の先生が怒られている姿などをみれば客観的に失敗した事実に気が付くことが出来ます

伝説の投資家と言われたウォーレン・バフェットさんやその右腕と言われたチャーリーさんは、他人の失敗や、企業の失敗を「失敗ノート」として書き溜めていると言っていました。自分自身が投資するときには「失敗ノート」をみて、自分自身が同じようなミスをしていないか?を確認してから行動するそうです。

保育士の皆さんも「失敗ノート」をつけていれば、行事やイベントをやるときに改めて振返ってみると、「前回はこんな失敗があったな。」とか「園長にこんなことで怒られていたな。」と過去の他人の失敗から学び成功する方法を行動する事が出来るのです。

もちろん保育園での勤務中に他人の失敗をメモしていたり、この「失敗ノート」をみられたら、他の先生からしてみたら「なんで私の失敗をメモしてるのよ!!」と怒られてしまうので(笑)家に帰ってじっくり思い出しながら「失敗ノート」を作りましょう(笑)

人というのは弱い生き物です。自分自身の失敗というのは認めたくないですし、目を背けて他のせいにしたくなります。ですのでもしも自分自身が失敗してしまったと感じたら、自分と同じような失敗をしてしまった先生の事を思い出したり、歴史的な事象を思い出したり、ドラマや映画を見たりすると、人の失敗が冷静に他人事として向き合う事が出来ます。

つまり「失敗は成功のもと」や「人は失敗から学ぶ」はあながち間違いではないのですが、正しくは「人の失敗は自分自身の成功のもととして学びがある。」や「人は他人の失敗から学び、自分の失敗からは学べない。」というのが正しい表現かもしれませんね。

いずれにしても保育士さんが保育園で失敗をしてしまったのであれば、まずは成功するまでやってみる事が大切です。そしてその成功の確率を上げたいの出れば、人の失敗をみると冷静に、客観的に、良い意味で他人事として失敗を分析する事が出来るようになります。是非実践してみてください。

◇:転職で失敗しました!これも人の失敗から学ぶ事は多いのです

保育士様で転職活動に失敗してしまった方もいるでしょう。転職活動は1人でやる事が多い為に自分自身の失敗に気が付いていない可能性があります。例えば自分自身の転職の希望条件があるにもかかわらず、お給料が良いという理由で希望条件とかけ離れたところに転職してしまうと、やっぱり失敗してしまいます。

と言っても成功するまで転職を繰り返すことは現実的には難しく、職歴をどんどん悪くしてしまう為に結果的に保育園への転職活動自体が出来なくなる可能性もあります。それではどうすれば保育園への転職が成功するかと言えば、成功事例も失敗事例も冷静にお伝えする事が出来る保育士求人jobsにお任せください。

お仕事探しを手伝い続けて10年以上のベテランスタッフが、様々な保育士さんのお仕事探しをサポートしてきました。保育士さんが転職したい!と思ったときに、希望条件や入職実績から冷静に、そして客観的にアドバイスをすることが出来ます!保育園の求人を探したいと思ったら、気兼ねなくご相談ください☆彡

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