”意見が言えない”保育園は”転職すべき?”を心理学的に検証してみる

◆:優秀な管理職だって人間です!!すべてが正解ではありません

”保育園/幼稚園/こども園”にあこがれの先輩や、あこがれの管理職はいませんか??でも実は”周りに優秀だと思われている管理職”はいる”保育園/幼稚園/こども園”は、実は少し気を付けなければいけないことがあるのです。

というのも園長に限らず”保育園/幼稚園/こども園”での管理職というのは、保育組織の舵をきることからよく”機長”に例えられることがあります。船や飛行機のように、リーダー(管理職)のかじ取り次第で、船や飛行機は右にも左にも、前にも後ろにも、そして時としてドボーンと転覆も。。。つまり管理職の意思決定というのはそれほどに大切だという事なんです。

どんなに優秀な保育士/幼稚園教諭の管理職の先生であっても、人間だもの、間違った意思決定をしてしまう時だってありますよね?しかしそんな管理職の意思決定の間違いを、極力減らしたいと思いませんか?”周りが優秀だ”と思う保育士/幼稚園教諭の管理職の先生程、実は気を付けるべき意思決定のポイントがある事を今日は講義していきたいと思います☆彡

まずは管理職の間違いがなぜ起きてしまうのか?という話を実例で説明していきたいと思います!講義をする前に、本当にあった話をしてみましょう。以下のやり取りは1982年にフロリダ航空90便がワシントンDC近郊で氷の張ったポットマック側に墜落してしまうボイスレコーダーの内容になります。

副操縦士:待機時間が長引き結構立ちましたから、もう一度翼の凍結具合を調べてみましょう!!
機長:もうすぐ離陸だ。
副操縦士:(離陸体制に入り、ダッシュボードの計器を指さして)機長、これやっぱりおかしいですよね?あ、まずい。。。
機長:いや、大丈夫だ・・・・
副操縦士:ええ。多分大丈夫でしょう。
※強引に高度を上げようとして、飛行機が大きな音を発する
副操縦士:機長、墜落してしまう!!
機長:わかってる!!
(爆発音)

上記のような悲しい事故が実際に起こってしまいました。Googleなどで調べていただければこちらの詳細も出てくると思います。さてこの事故は何が問題だったのでしょうか?機長が意思決定をし、そしてそれを従順に従った副操縦士の話です。そうです、何が思いっきり間違っていたかと言えば。。。

ここでは機長、つまり権力者に関して、「なんか間違っている気がする。」と思いながらも盲従してしまったという事なんです。そうです、つまり上司に対して”意見を言う/ダメ出し”が出来なかったという事なのです。

何かおかしいな?と思っていながらも、「機長が言ってるんだから正しいだろう!!」と思い込んでしまった事が大きな間違いだったのです。”保育園/幼稚園/こども園”での業務でも、管理職に任せたら失敗してしまった。。。なんて事は可能性がある話です。

つまり一般保育士/幼稚園教諭の先生たちが、管理職に対して「意見を言えない/ダメ出しできない事」は保育組織を悪循環へ向かわせてしまうのです。そしてこのストレスはなかなか達が悪く、保育士/幼稚園教諭の先生たちの努力で改善する事は難しい為に、転職をすべき環境ともいえるのです。

まずは”保育園/幼稚園/こども園”で働く管理職は、自分の発言が想定以上に部下に影響を与えることを理解しなければいけませんし、それ以上にが鼻ビヨーンと伸びるような天狗になってはいけないのですよ。

なぜこのような”優秀な管理職の意思決定の間違い”が起きてしまうのか?そしてそれを防ぐ為にはどうすればいいのか?を本日は講義していきたいと思います!!管理職はどうあるべきかという視点で話していきたいと思います。

本日のポイント

1:すぐそこにある機長症候群(周りが優秀だと思う管理職)の罠
2:チーム医療で気を付けるべき管理職の心構え

それでは講義のスタートです☆彡

1:すぐそこにある機長症候群の罠(ダメ出しできない組織の罠)

それではまずは保育士/幼稚園教諭の管理職の悩みにも関わってくる、機長症候群ってなんだろう??ここから話をしていきましょう!

機長症候群とは、管理職のように地位や専門性が非常に高く、周囲に影響を与えていることを、管理職自身が見誤り、間違っている意思決定にも関わらず、職位が故に周りが盲目的に服従してしまう事を意味します。

先にお話ししたフロリダ航空の例で言っても「機長の言う事は絶対に間違いない!!」という妄信的な所から惨事が起きてしまいまっていますよね?会社だったら社長や役員、部長の言っている事なら”きっと間違いない!!”と思ってしまう状態の事ですね。もっと言えば”間違っている”と思っていたとしても意見が言えずに、間違っていると思いながら業務をしてしまう事です。

こうして文章でみれば「私だったらしっかりと、間違っている事を伝えられた!!」と思ってしまいますが、実際にその場にいると、”保育園/幼稚園/こども園”といっても会社になるので、「うるさい保育士と思われないかな?もしかしたら評価が下がるかな?」と考えてしまい、なかなか上司に対して「間違っていますよ!!」とは言えないものなのですよね。。。

どうですか?保育士/幼稚園教諭の先生もちょっと想像してみてください。例えば”保育園/幼稚園/こども園”で勤務している時、園長に何かを強く言われても、「園長!!それ間違ってますよ!!」って言えますか?正直それはなかなか言えないですよね?

同様に「パワハラ」もこれと同義ですよね?同僚が上司から可愛がりという名の露骨ないじめがあったとしても、「〇〇さん!!それは間違ってますよ!教育じゃなくてただのいじめじゃないですか!!」とはなかなか言えないのも機長症候群と同じベクトルですよね。

管理職が言っているのだから、「悪いのは管理職ではなくて、いじめられている方だ!!」と不思議な論理が働いてしまうのですよ。これほどまでに管理職に対して「意見を言う/ダメ出しをする事」は非常に難易度が高いのです。

もしもこんな職場で働いているのであれば、これは組織の問題になる為に、個人で解決する事は難しいのです。このような”保育園/幼稚園/こども園”であれば、求人を探して自分らしく働ける転職先を見つけてしまいましょう☆彡世の中にはたくさん求人がありますし、自分が熱量高く働ける環境が必ずありますから!!

海外の病院で「機長症候群」に関する面白い研究がありました。きっと”保育園/幼稚園/こども園”でも通じるところがあるので次の章で講義していきましょう!!

保育士も、もしも自分が同様の事を園長に言われたらどうするか?を考えながら読んでみるとより実感が湧くと思いますよ。

2:”保育園/幼稚園/こども園”で気を付けるべき管理職の心構えは何か?を考える

海外の研究になるのですが、看護師が病院で医療行為をしていると、チーム医療であれば「チームのトップ」である担当医が絡んでくると、患者に対するプロとしての責任を破棄してしまうという研究結果が出ておりました。

心理学の研究者であるチャールズ・ホフリングは病院で機長症候群の研究をしました。どのような実験をしたのかと言えば、22のナースステーションに電話をして自分自身がその病院の医師だと告げます。そして特定の患者に対して「アストロゲン薬剤」を20ミリグラム投与するように看護師様に指示するのです。

実はこの薬剤は恐ろしい事に、病院では使用が未許可であったそうです。そして20ミリグラムという処方は通常の1日投与分の2倍にも匹敵する量でした。

絶対にありえない事と言えば、”保育園/幼稚園/こども園”での保育業務中に、「園児が言う事を聞かないのであれば、頬を叩く事が愛情なので沢山叩いてください!!」と園長が言っていると想像してみてください。「絶対にそんなことはあり得ない!!」って思いますよね?さあどれくらいの看護師様がこの「偽医師」からの指示を行ったと思いますか?

答えは世にも恐ろしいものでいた。。。なんと95%のケースで、看護師はただちに薬品戸棚からこの薬を取り出して病室に向かおうとしたのです。これは凄い結果ですよね。。。。

この恐ろしい結果を踏まえて、研究者たちは次のような結論に至りました。「スタッフがそろっている医療チームでは「知的専門家集団(医師、看護師、薬剤師、保育士、等)が最善の判断をするために、共同して働いていると思われがちですが、良く調べてみると役割を果たしているのはその中の一人が指示をしているだけだった。」

つまり医師は権限があると同時に「権力者」でもあるので、究極的には指示に従う事のないスタッフ(看護師や薬剤師等)を罰する権限も病院で握っているわけです。つまり園長にしろ、主任にしろ一般の保育師ではなく、”保育園/幼稚園/こども園”では「権力者」であり、絶対的な権限があると思われてしまうものなのです。これぞ機長症候群を生み出してしまう状況であり、保育士/幼稚園教諭の先生たちが「意見を言えない/ダメ出しできない」環境になるのです。

この医療のケースで言うのであれば、医師は他のスタッフよりも高度な医療経験や知識を持っている可能性が高いため、周りにいるメンバーは自ずと医師の専門家としての立場を妄信的に尊重する可能性が高いのです。保育で言うのであれば、園長や主任は経験も知識も、他の保育師よりもある為に「間違う事はないだろう!」と思ってしまいがちなのです。

つまりなんですよ!!管理職者が絶対に忘れてはいけない事があります。管理職者というのは自分が権力者である、という事を絶対に忘れてはいけないのです。もしも管理職者が”保育園/幼稚園/こども園”で他の保育師/幼稚園教諭の先生からの意見を聞くことを怠り、メンバーが管理職に意見する事が出来ない環境になれば、最悪の悪循環が起きます。

そうなのです。”保育園/幼稚園/こども園”での大切な意思決定に支障をきたしてしまい、選択を間違えてしまい、結果的に”保育園/幼稚園/こども園”の経営を悪化させる可能性も少なくありません。つまり意見を言えない/ダメだし出来ないと最悪の悪循環が起きてしまうのです。

◆”保育園/幼稚園/こども園”での最悪の悪循環
1:管理職が周りの意見を聞こうとしない
2:聞かない為に、現場のニーズと乖離した結論をする
3:今まで以上に”保育園/幼稚園/こども園”の雰囲気が悪くなる
4:保育士/幼稚園教諭の先生たちが転職する

逆に言えば管理職がしなければいけないことは、常に謙虚な姿勢を持ち、豊富な知識や新人からの意見であっても、新しいアイディアを歓迎するようなリーダーシップこそが、組織を好循環させるカギとなります☆彡

そうです謙虚な管理職になる事が、保育士/幼稚園教諭の先生たちが笑顔で働ける”保育園/幼稚園/こども園”にするのです☆自分自身が人路管理する立場であれば、鏡の前でいつでもこの「うむぼれ」を戒めるようにしてくださいね。

そして改めてですが「意見が言えない」という環境であれば、それは転職する事をお勧めします。言いにくい環境もあるでしょう。でもその雰囲気を作る事ができない管理職であれば、今後も同じ状況になり、管理職者のかじ取りが上手くできていない可能性が高いのです。

つまりここで言う所の機長症候群である可能性が高いので、そこに自分の大切な人生をささげるよりも、自分らしくいられる環境で保育をすることが本当の意味で園児の為、そして自分の為になりますよ☆彡

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