子供の集中力を4倍にする子育ての方法~保育士の為の心理学講座~

◇:子供の集中力がない!?それなら自分の胸にちょっと手を当ててみて

集中力がある子供。集中力がない子供。保育園で働いていれば集中力に関しては子供たちは千差万別だと感じる時は多いでしょう。子供というのは興味があれば、何時間でも同じことをずっとできます。1日中絵をかいたり、電車の本をみたり、レゴをやったりと、「よく飽きないな~」と感心してみてしまう事もあるでしょう。

一方で興味がない事に関しては見向きもしません(笑)これは園児たちに集中力がないというよりも、まだ興味がない事に対して向き合う経験が少ないだけなので、まだ仕方のないことでもあります。

さてそんな集中力に関しては、保護者が悩んでいるケースも多いでしょう。「うちの子供は集中力がないんですよ…」と保育士に相談する事もしばしば。本日のテーマはまさにココです。子供たちの集中力を4倍にする方法を徹底解説していきましょう!!

まず大前提になるのですが、子供の集中力というのは、親の集中力がなければ育ちません(笑)つまり集中力がないと保護者から相談されたときは、実は保育士の先生たちは保護者の集中力を上げる必要がある事から説明する必要があります。

集中力というのは、自分の意志力や自己コントロール能力が必要になります。つまり園児たちはまだ圧倒的にこの経験がないのです。ではどこから経験するか?と言えば人から経験します。つまり子供たちで言えば、親の集中力こそが子供が唯一、集中力を経験できる場でもあるのです。

逆に言えば家庭でできない事が保育園で経験できるという事は、保育園に通う大きなメリットともいえるでしょう。例えば集中力がないと悩んでいる園児がいるのであれば、集中力がある園児の隣に座ると、事前と集中できたりするものなのです。

つまり子供にとっては一番身近なのは、親であり保育士であります。親や保育士の集中力の高さが重要になってくるのです。例えば子供たちに「お絵描きしていてね」とか「絵本を読んでいてね!!」と言っておきながら、自分はスマホばかり見ていて、ゲームをやっていたらこれは子供の集中力は育ちません(笑)保護者は自身の子供が集中力がないな…と感じたら、自分の胸に手を当てて自分の行動を振り返ってみる必要があります。

◇:子供の集中力を4倍にする保護者や保育士の条件はコレだ!!

それでは子供の集中力を上げるには具体的に何をすればいいのでしょう?なんともビックリする事に子供の集中力を4倍にする保護者や保育士の条件があったのです。これさえ知っていれば園児たちの集中力もグーンとアップしますし、保護者にアドバイスる事も簡単です☆彡

2016年にインディアナ大学が発表した実験になるのですが、「1歳の子供たちを集めて自由に遊んでいる姿を観察する実験」を行いました。この際に親の反応を2つのグループに分けて、子供たちが遊んでいる時の親の行動によって、子供たちの集中力は変わるのか?を調べた実験になります。2つのグループとは下記の通りです。

◇:子供たちが遊んでいる時の親の2グループの行動
グループA:子供が遊んでいる対象に対して親が注意を向け続ける
グループB:子供が遊んでいる対象に対して親が注意を向けない

例えば子供たちがブロック遊びをしているのであれば、親もそのブロック遊びを一緒に遊んだり、「何を作っているの?」とお話しをしてみたり、子供たちが興味をもって遊んでいるものに対して、自分自身も興味を示すのがAグループになります。そして何も関心を示さないのがBグループになります。一定時間を過ごしてもらってから、全ての子供たちに対して集中力のテストを行いました。

1歳児の集中力のテストをはかる方法があるんだと個人的には感心しました(笑)かなり特殊な方法で乳児たちの集中力をはかるテストがあるようです。もはや結果に関しては保育士であれば簡単に予測はできそうですよね?

結果は保育士の想定通りで「子供たちが興味をもって遊んでいるものに対して、自分自身も興味を示すのがAグループ」の方が子供たちの集中力は高まりました。ここまでは予測できると思うのですが、なんとその結果、子供が遊んでいる対象に対して注意を向けてくれる親に育てられた子供達は、そうでない親に比べて4倍も集中力が高くなっているということがわかりました!!

◇:一緒に遊ぶことが集中力を高め、一緒に遊ぶ事も結果的に学力を上げる

文武両道なんて言葉は昔からある通り、子供の年齢関わらず保育園で園児と保育士が遊ぶ事は集中力を高め、副次的には集中力が高まる事により学力を上げると考えられますよね。園児たちにとってみては集中力が高まる変数はの大半は保護者であり、その他で言えば保育士の先生しかいません。

子供たちは親や保育士が注意を向けている対象が興味の対象になるわけです。親や保育士の行動や持っているものに興味を示したり真似したみたりすると思います。

つまり親や保育士が子供たちが集中して遊んでいるものに興味を示してあげる事がとても大切になります。子供たちが集中しているから大丈夫なのかな?と安心してスマホをさわるよりも、声をかけてあげる事が大切なのです。

◇:子供よりも大人の方が集中力がありません(笑)

親や保育士であれば「子供の集中力って凄いな!」と思った事は沢山あるでしょう。子供は興味を持ち集中力のスイッチが一度でも入ると、ずっと同じことで遊び続ける事が出来ます。逆に言えば大人の方が集中力がありません(笑)

園児たちの成長の過程で、例えば小学校受験を考える時もあるでしょう。そんな時にこの1つの事に興味を持ち集中する力は、その他の事にも活きています。つまり未来的に勉強が必要になった時にもこの集中力が役に立つという事です。

集中力というのは自己コントロール能力になる為に、自分の意識をどこに向けるのか?という事を一緒に遊ぶ事によって学ぶことが出来るのです。その結果として前頭葉が発達して、意志力や自己コントロール能力が発達すると言われています。つまり自由自在に自分が望む方向に集中力を向ける事が出来るようになり、集中力がある大人に育つという事です☆彡

逆に言えば、ポイントは”子供と一緒に”なのですよ。親や保育士が子供たちに注意を向けてあげないと、集中力は育たないというわけないのです。ですので、もし保護者が「うちの子供は集中力がなくて・・・」と相談をいければ、「一緒に遊んでますか?」「注意を向けてあげますか?」とアドバイスしてあげる事が良いでしょう。きっと大人の方が先に飽きてしまっています。

◇:と言っても日々忙しいので、子供を見てられない

それでは子供たちに注意を向けてあげましょう!と言うのは簡単ですが、お仕事があったり、買い物に行ったり、家事があったりと、日々忙しくマルチタスクをこなす保護者も多いと思います。なかなか子供と一緒に遊んであげられなくて…と悲しむ保護者もいるでしょう。

しかしまず1つ保護者に安心してもらいたい事は、その為に保育園があるという事です。保育園では保育士と子供たちがビックリするくらい遊んでいます。保育園は子供たちの社会性を育て、学力を育て、よく遊び、良く学びます

いわゆる学力、つまり国語や算数や英語など、を勉強する事だけが集中力を高める方法と考えるかもしれませんが、心を育て集中力を高める為には、いっぱい友達と遊ぶ事や、年が異なり親以外の大人である保育士と喜怒哀楽を共に過ごすこともまた集中力を高める方法なのです。

ですので家庭の中でなかなか注意を向ける事が出来なくても、保育園に預けていること自体が子供たちの集中力を高める方法でもあると言えます。ですので必要以上に落ち込む必要はありませんし、まだまだ0~5歳児ですから、これからのどんな集中力が付くかわかりませんし、基本的には保育園を通して集中力は高まっていくので無駄に不安になる必要はありません

保育園のお友達の話を聞いて「〇〇ちゃんはもう足し算できるようになったの!?」とか「○○ちゃんは英会話に通っているの!?」と他の園児と比較してしまうと、これは子供にとっても保護者にとっても、あまり良いメンタル状況にはなりません。成長のスピードや成長するタイミングは異なります。比較が心理学的にいかに良くないかは、こちらで講義しているのであわせてご覧ください☆彡

科学的に運が悪い人の5つの行動を改善して幸運をGETする☆

子供たちを他の子供と比較して落ち込まずに、まずその落ち込んだり悩んだりする5分でも10分でもあるなら、その時間子供たちと一緒に遊ぶ事が、結果子供たちの集中力に転嫁しますし、保護者の不安を結果的に払しょくする方法と言えます。行動を伴わない悩みは時間を無駄に浪費するだけなので、まずは行動する事ですね。

そして日々家庭の中でも、時間が見つけられないのであれば、20分は他の事は絶対に気にしないで子供と遊ぶ事だけに集中すると断捨離をしましょう。スマホを持っているから気になるのです(笑)スマホは持たず、今日の献立も気にすることなく、子供と遊ぶ事だけに集中です。

マルチタスクは効率が良さそうですが、ごく一部の天才以外ははっきりいって相当難しいと言えます。様々な事を同時進行する事は結果的にどれも中途半端になるので、時間を決めて子供と遊ぶ事から始めてみれば、きっと子供たちの集中力も上がってくるでしょう☆彡是非実践してみてください♪

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